このブログをご覧の皆様はなで肩かいかり肩か、どちらでしょうか。
もちろんどちらでもないという方も多いと思います。
私の妻はかなり強度のいかり肩で、妻の親族もそうです。
その為、結婚前に妻の実家に挨拶に行った際、妻の祖母が私を見て
「あの人、肩どないしはったん。」
と言ったことがありました笑
おばあ様は自分の周りでなで肩を見たことがなかったのかもしれません笑
そんな目を疑うような形状の肩をしている私ですが、なで肩でよかったと思っています。
「なで肩 スーツ」でググると、続けて「似合わない」というワードが出てきます。世間一般的には逆の認識なのかもしれません。
(いかり肩 スーツでググっても、似合わない とは出てきません)
スーツをはじめとする洋服はそもそもなで肩気味に設計されています。
洋服のハンガーの形状を見ればわかりますが、山形に傾斜がついています。
対して和服をかける衣紋掛けはまっすぐであり、このことからも基本設計の違いが見て取れます。
もちろん欧米人にもいかり肩の人はいると思いますが、日本人に比べ少ないように思います。
いかり肩の人にスーツを合わせる場合、ツキじわが出ることとそれによる窮屈感の解消のため肩線の傾斜をゆるくし、襟みつを広げる補正を行ないます。
またなで肩の方がスーツが似合うといっても、私のような極端ななで肩の場合は襟が抜けてしまい和服の「抜き衣紋」のような状態になってしまいます。
これの解消のため肩線の傾斜をより強くし、襟みつを詰める補正をします。
写真で見ると立っている時なら綺麗にはまっていますが、座っている時だと若干前傾姿勢になるのでもう数ミリ詰めてもいいのかなとも思います。
どちらに合わせるか悩ましいところですが。
お客様の採寸の際にも立っている状態と座っている状態、また職業柄や着用シーンによってどちらが多いかなどを伺いながら最適なフィッティングを探っていきます。